虫歯治療

「表面麻酔」で注射の痛みを軽減

治療の痛みを感じさせないために、「麻酔注射」を行うのですが、お口の中に注射すること自体が痛くて怖いと思いませんか？

当院では、麻酔注射の痛みを取り除くために、注射の前に麻酔薬を注射部分に塗り込む「表面麻酔」を行います。そしてそれから麻酔注射をします。これにより注射そのものの痛みを感じさせないようにしています。

痛みの少ない「極細針」を使用

注射の痛みは、注射針が細いほど小さくなります。

当院では注射時には「極細針」を使用します。表面麻酔をかけたうえで極小針で注射するので、注射の痛みを感じることはほとんどなくなります。

「電動麻酔器」の利用

急激に麻酔液を注入すると、注入部周辺の組織に圧力がかかり痛みが出やすくなります。速度を一定にして、ゆっくり麻酔液を注入できる「電動麻酔器」を使って注射をすることで、このリスクを避けることができます。

痛みを「感じにくい部位」を狙って注射

お口の中には、「痛みを感じやすい」部位と「痛みを感じにくい」部位があります。

歯科治療に対する知識と経験をしっかり積み重ねた当院の歯科医師が、痛みを感じにくい部位を見定めて麻酔注射を行います。

虫歯が進んだ状態になると、神経を取る治療を行う歯科医院もあります。しかし、歯の神経（歯髄）には、歯に栄養を届ける血管が通っています。神経を取ってしまうと、神経に栄養を届ける血管もなくなり、歯自体が次第に脆くなっていきます。

当院では、できる限り「歯の神経を残す」ことを重視した歯髄温存療法に力を入れています。米国式の高度な技術を学び、PESCJ認定医として専門的な知識と経験を持つドクターが治療を担当。再感染を防ぐためにラバーダムやマイクロスコープを活用し、精密な処置を行っています。他の歯科医院で「神経を取るしかない」と言われた歯でも、残せる可能性を追求します。

歯の神経を温存できる「バイオセラミックス」の使用

虫歯を削った後も神経を残したい場合に、バイオセラミックという材料を使用します。

「MTAセメント」などに代表されるバイオセラミックは殺菌力が強く、患部を除菌する効果があります。さらに固まるときに膨らむので、セメントと歯の間にすき間がなくなり、これにより細菌を入り込めなくして、虫歯の再発を防ぎます。

「直接覆髄法」

虫歯が深く進行し、神経のすぐ近くまで達している場合、虫歯を削る過程で神経が露出してしまうことがあります。

歯の神経はとても繊細で、わずかな刺激や細菌の侵入でも炎症を起こしてしまいます。そのため、神経が見えてしまった状態をそのままにしておくと、虫歯を取り除いたあとでも新たに感染し、痛みや腫れの原因になることがあります。

そうしたリスクを防ぐために行うのが、「直接覆髄法（ちょくせつふくずいほう）」という治療です。

露出した神経の上に「MTAセメント」などの薬剤を直接のせて封鎖することで、細菌の侵入を防ぎ、神経を残すことができる可能性が高まります。

従来の虫歯治療では、患部を大きく削ってから被せ物や詰め物をするという方式が採られてきました。

でも、歯の健康な部分まで削ると、そこが虫歯になったとき、もう削る部分がなくなり、「歯を抜くしかない」という状態にすぐになってしまいます。

歯を長持ちさせるためには、「健康な部分は削らず残す」治療が大切なのです。そのために、当院では以下の取り組みをしています。

「マイクロスコープ」「高倍率ルーペ」を用いた精密治療

マイクロスコープ

「マイクロスコープ」を使うと、お口の中の状態を何十倍にも拡大して見ることができるため、これまで以上に精密な治療が可能になります。

下の画像は、肉眼とマイクロスコープで見える状態を比較したものです。

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  肉眼で見える状態
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  マイクロスコープで見える状態

高倍率ルーペ

「高倍率ルーペ」も患部を何倍にも拡大して見られる便利な治療器具です。

「マイクロスコープ」ほどの倍率はありませんが、頭に装着して、自分の目のようにして使える点が最大のメリットです。

 

虫歯部分を判別できる「う蝕検知液」の利用

「う蝕検知液」は虫歯になっている部位を識別するのに使う検査薬です。

う蝕検知液を歯に塗ると、右の画像のように虫歯菌に感染した部分が赤く染まります。健康な部分をより多く残すために、赤く染まっている部分だけ削ります。

口腔内スキャナー「iTeroルミナ」の導入

当院では、口腔内スキャナーの「iTeroルミナ」と呼ばれる装置を使って虫歯の早期発見を行っています。この装置は本来、型取りをスピーディーに行うためのものなのですが、虫歯の有無や進行状況を確認できる機能が付いており、当院ではこの機能をフル活用しています。虫歯の早期発見ができれば、当然、歯を削る量も少なくて済みます。

削る部分のない虫歯に行う「エクストリュージョン」

写真のように、歯肉から突き出た部分がないほど進行した虫歯には、被せ物を装着できません。しかし、このような状態でも、「エクストリュージョン」という治療を行えば、歯を抜かない治療をすることができます。

エクストリュージョンでは下の図のように、埋まっている歯の根を歯肉の外に引き出して、被せ物を取り付ける場所を作っていきます。

歯茎を下げて歯を出す「クラウンレングスニング」

歯肉を切開して行う「歯根端切除術」

「プロバイオティクス」サプリの推奨・指導

お口の中には何兆個もの細菌が棲みつき、善玉菌と悪玉菌が常に勢力争いをしています。そして悪玉菌の数が増え、その勢いが強くなると、歯周病が進行しやすくなります。

そこでお口の中を善玉菌優勢にするために、「プロバイオティクス」と呼ばれる善玉菌を多く含んだサプリメントが開発されています。当院でも、患者さんにプロバイオティクスサプリをお勧めし、お口の中の環境を改善する治療を行うケースがあります。